☀ 岩瀬文庫         2011.10.3

オクラの葉

 

先日、いつも知的・芸術的好奇心を刺激してくださる

先輩の案内で、愛知県西尾市は岩瀬文庫へ行ってきました。

おそらく全国でも珍しい、本物の古文書を素手でめくり

閲覧できる、古文書の市立図書館です。

 

受付で、見たい古文書を用紙に書き出し、

それを書庫から持ってきてもらって、各々

デスクで読むというシステム。

何万冊という蔵書の中から、江戸時代の本草学の図説

(絵つき百科事典のようなもの)を数冊頼み、閲覧しました。

いやー面白かったです!

 

絵師が、ページからはみ出さんばかりに、

というより実際多いにはみ出して描いた

フクロウ、サボテン、珊瑚、アザラシ、などなど。

中には河童や、アルコールづけのエリマキトカゲまで。

 

写真も電話もない時代に、世界のあらゆるものを

記録し、知ろうという試みは、今でいえば

宇宙の端をつかもうとするような行為であったろうに、

それらを純粋な好奇心から淡々と書き留めていった、

律儀で、でもどこか無垢とも言えるその筆致に、

愛おしいような気持ちになりました。

 

美術館で絵を観るときとは全く違った、

生々しい感動と興奮でした。

また是非行ってみたいです。